コンサルティングファームでは、プロジェクトに参画していない期間のことをアベイラブル期間と呼びます。
このアベイラブル期間は過ごし方次第で望むキャリアを大きく引き寄せるチャンスにもなります。
本記事では、コンサルタント時代にアベイラブルを経験した私が、
「アベイラブル期間中、こんな風に動けば理想のキャリアや人生に近づくというのではないか。」という一つのルートを示したいと思います。
実をいうと、私は初めてのアベイラブル期間に少し後悔の残る過ごし方をしてしまいました。。
もし、本記事に書いたような考え方を当時持っていたら、きっとより有意義に過ごせていたと思います。
「アベイラブルになった方に、私と同じような失敗をして欲しくない。」
そんな思いも込めて本記事を書きました。
現在アベイラブル期間中である、もしくは現在のプロジェクト終了後にアベイラブル期間がありそうな若手コンサルタントの方は、ぜひ本記事を参考にしていただけると幸いです。
若手コンサルタントのアベイラブル期間はだいたいどのくらい?

まず前提として若手コンサルタントのアベイラブル期間について言及します。
結論、有給休暇の取得次第ではありますが、アベイラブル期間はだいたい2~3週間、長くても1か月程度が普通です。
理由はプロジェクトが月初に始まることが多く、その前月にアサイン面談を実施することが多いためです。
そのため、次のプロジェクトが決まっていない状態でアベイラブルになったとしても、約2週間程度と見込んでアベイラブル期間のスケジュールを組むとよいと思います。
【後悔しない】コンサルがアベイラブル期間に避けるべき過ごし方

続いて、オススメのアベイラブル期間の過ごし方を紹介する前に、よくあるケースだけどオススメできない過ごし方を紹介します。
それは長期的なキャリアプランに沿っていない自己研鑽です。
実際にアベイラブルの経験がある同僚に当時何をしていたのかを聞いてみたところ、英語やIT系の学習等、何かしらの自己研鑽をしていた方が大半でした。
ただ、なぜその自己研鑽をしていたかを深掘りしていくと、長期的なキャリアプランと結びついていないケースが多かったです。
かくいう私自身も初めてアベイラブルになった際に、なんとなく次のアサインに活かせそうだからという理由で、あるITツールの資格を取得しました。
しかし、その後プロジェクトで活かす機会はなく。。もったいない過ごし方をしました。。
間違っても、「なんとなく英語やExcelのマクロの学んでおこう」といった長期的なキャリアプランに沿っていない自己研鑽をするという過ごし方は避けていただきたいです。
コンサルがアベイラブル期間にやった方がよいこと

前置きが長くなりましたが、ここからこの記事の肝となる部分、私が今考えるアベイラブル期間の最適な過ごし方を示したいと思います。
ポイントは自身の人生やキャリアの長期的な目標に沿った過ごし方をすること。
当たり前のことを言っていると思われるかもしれませんが、これに尽きます。
ここから具体的にアベイラブル期間にやっていただきたい6つのステップを紹介していきます!
健康状態を整える
「正直、疲労困憊で今はアベイラブルの過ごし方とか考えたくない。。」という方はまず十分な休息を取りましょう!
有給が残っている場合、キャリアについて考える期間を十分に確保するためにも、数週間の休みを思い切って取ればかなりリフレッシュできるかと思います。
また、このアベイラブル期間中に自分に合う整え方を見つけることも大事です。
私はアベイラブル期間中にサウナという整え方を見つけたおかげで、アサイン期間中も回復しやすくなった気がします。
キャリアの棚卸し
心身の状態を整えた上で、キャリアの棚卸しをしましょう。
キャリアの棚卸とは、過去のプロジェクトで得た業務経験やスキル、学びを整理することです。
過去の経験を言語化することは、次のプロジェクトへのアサイン面談をする際にはもちろん、転職活動をする上でも役立つので、アベイラブルになった際には必ずやっておいた方がよいです。
また、ビズリーチ等の転職関連サービスに登録しておくと、棚卸した結果を踏まえて職務経歴書を作成・更新できるのでいいですよ!
現状のキャリアでどのような企業から引き合いがあるのか確認できて有意義ですし、面白いと思います。

実際に私も登録しており、普段見ていないような企業から面談オファーをいただけて面白かったです。(3年程度しかファームに勤めていない私でも結構有名企業からポンポンくるので転職のきっかけにもなりました)
理想の将来像の再確認・アップデート
続いて、数年後や数十年後にどういうことをやりたいのか、もしくはどういう状態でありたいのかという自分にとっての理想の将来像を再確認・アップデートすることをオススメします。
特に数年前に将来像を描いてみたけど、それ以来あまり意識していなかった方は、価値観や志向に変化がある可能性が高いので、ぜひやってみてください。
このステップでは、過去の経験に縛られず、理想の将来像を考えることが重要です。
個人的には、自身のみで制約を取っ払って考えるのは難しいと思っているので、キャリアコーチングを活用することもオススメです。
キャリアコーチングでは、コーチとの対話によって自分の理想の将来像や自分の強み、そしてそれらを踏まえたキャリアプランの明確化ができます。
今では多くの方がキャリアコーチングを利用していますが、無料で体験できるので、この機会にプロのキャリアコーチングを味わってみてください。
自分のキャリア観がガラッと変わって楽になりますよ。
また、「コンサルを突き詰めたいとは思わないな。。」とか「マネージャーに対して憧れはないな。。」といった思いがある方は以下の記事が参考になるかもしれません。
管理人 タイトル通り、総合コンサル3年目で年収を200万下げてベンチャーに転職しました。ここだけ聞くと、「鬱になって都落ち?」「ファーム退職後に転職活動して失敗?」とか色々勘繰られそうですが、どちらでもないです。もっと[…]
キャリアプランのアップデート
キャリアを棚卸した結果と、理想の将来像を踏まえて、キャリアプランを具体化していきましょう。
なんとなくでもよいので、キャリアパスを描いて、各ポジションでどんなスキルや経験が求められるかを把握しましょう。
コンサルを突き詰めたい場合、マネージャーになるためにはどんな経験が必要なのか、現状足りていない経験やスキルは何かを把握しましょう。実際にマネージャーと話してすり合わせるとより解像度が上がると思います。
一方、事業会社でのキャリアを志向する場合、狙うポジションで必要なスキルや経験の解像度を上げていく必要があります。
転職サイトに掲載されているポジションの募集要項を確認する、もしくは転職エージェントに確認するのがよいと思います。
ここで解像度を上げることを面倒くさがると、不要な経験を積み上げてしまう可能性が高まるので、しっかり解像度を上げてキャリアプランを具体化していきましょう。
また、以下の書籍もキャリアプランの立て方について参考になります。
次プロジェクトのアサインに向けた活動
キャリアプランを具体化することによって、欲しい経験やスキルが把握できたかと思います。
その上で、次のプロジェクトが決まっていなければ、自らのキャリアプランに沿ったプロジェクトにアサインされることを狙って活動しましょう。
具体的には、提案活動の支援や、社内活動への参加を通じて、社内人脈を広げていきましょう。
自己研鑽
キャリアプランに沿って、足りないスキルを自己研鑽で補っていきましょう。
理想の将来像が描けていて、それを実現するためのキャリアプランが具体的になっていれば、目的のない自己研鑽は避けられるでしょう。
モチベーション高く自己研鑽に励むことができるかと思います。
コンサルタントにとって、アベイラブル期間は人生やキャリアを見つめなおす良い機会

ここまでアベイラブル期間のおすすめの過ごし方をお伝えしてきましたが、アベイラブル期間というのは、忙しいコンサルタントが自身の人生やキャリアを見つめなおす良い機会だと思います。
せっかくの機会を無駄にしないように、今回紹介した過ごし方を参考にしていただければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。