「アクセンチュアなどのコンサルは中途で行くのは厳しい」という声も聞くようになり、
私も総合ファームの出身として何名かの友人から転職相談を持ち掛けられたことがあります。
今回はそんなアクセンチュアへの転職事情を少し深掘りしてみましょう。
そもそも人によって適性が違うので、中途だと厳しいという意見自体ナンセンスな気がしています。
とはいえ、コンサルへ中途未経験で転職する際の不安な気持ちも大いに分かるので、出来るだけ丁寧に解説していければと思います。
コンサルには事業会社、SE、公務員様々な職種の方が転職してこられるので、一部自分に当てはまらないというような記述もあるかと思いますが、ご容赦頂ければ幸いです。
では早速見ていきましょう!
「アクセンチュアは未経験中途だと厳しい」という意味
「アクセンチュアは未経験中途だと厳しい」
この言葉は大きく以下2つの意味を含んでいると考えています。
2.アクセンチュアへ転職後に活躍するのが難しい(転職後)
ざっくり言うと、転職前の話と転職後の話が混在しており、それが議論をややこしくさせている原因であると考えられます。
それぞれしっかりと議題を分けて捉える必要があります。
今この記事を見ているあなたはアクセンチュアないし他のコンサルファームの内定を持っていない前提だと思うので、転職前について詳しく解説しますが、念のため転職後についても次章で少し解説します。
アクセンチュア転職後に活躍できるかはその人次第

まず内定獲得を目標にされている方はこの章を読み飛ばして頂いて構いません。
先に中途で内定をもらい転職した後の話をしますが、活躍できるのかどうかは本当にその人次第です。
こういってしまっては元も子もない気がするので、転職後にパフォームできずに辞めていく方のパターンだけ記載しておきます。
このパターンに陥らないように気を付ければ、アクセンチュアでも十分に活躍可能です。
年次を気にして素直になれない
「自分は中途で社会人経験も上だ」というつまらないプライドは早く捨てましょう。
社会人経験としては他のアナリストよりあるかもしれませんが、コンサルとしてのスキルは基本的に格下です。
コンサルプロパーであれば1年目であなた以上にパワポ、エクセルを操れるメンバーが豊富にいます。
社会人年次が下のメンバーに教えを乞うのは気が引けますが、素直に年次を気にせずにキャッチアップしていく必要があります。
ただ言われた作業に忙殺される
転職したての方によくありがちなのが、作業の多さに忙殺されるあまりただの作業者になってしまうことです。
コンサルのマネージャーは作業者をとにかく嫌います。
「これやって」と自分で言ったくせに1時間後には「俺そんなこと言ったっけ?でもこの場合の分析ってそれだけじゃ足りないよね?ただの作業者になってない?」みたいなことを言って詰めてきます(白目)
こうならないためにも少しでもいいから自分の付加価値を意識しながら作業を進めましょう。
初めは本当に厳しいと思いますが、きっとそれが自分の糧になります。
付加価値を考えずにマネージャーまで上がってしまうと本当に悲惨です…
顧客とのリレーション構築を積極的に行わない(SE注意)
これは主にSEなどの顧客折衝があまりなかった方に多い傾向ですが、顧客とのリレーション構築は欠かさずに進めておきましょう。
顧客との関係性がある程度できていれば、要件漏れなども少なくなりますし、何よりミスがあった時のクライアント側の許容度が違います。(本当はミスがないのがベストなんですけどね…)
クライアントとの折衝はめんどくさくてついついマネージャー以上の役職者に任せてしまいがちですが、早めに相手側にも認知してもらうことが活躍のカギを握っていたりします。
間違えても「実力だけでクライアントに認めさせてやる」みたいな野心は持たないでくださいね!無駄なので。
アクセンチュアへの中途転職難易度はコンサルでは低め

「アクセンチュアへ中途で転職するのが難しいのか?」と聞かれると答えはNoだと思っています。
これは決してアクセンチュアへの転職が簡単だと言っているわけではなく、その他のコンサルティングファームに比べて入社ハードルが少し下がるという意味です。
ここに関して少し見ていきましょう。
そもそもコンサル市場は超がつくほどの売り手市場
そもそも昨今のコンサル人気でお分かりかと思いますが、今コンサル転職市場は史上類を見ないほどの売り手市場となっています。
というのも元々コンサルは企業の経営戦略のみを手掛けていました。(中長期経営計画とかM&A周りとかですね)
ただこの戦略部門って短期でプロジェクトが終了してしまうこともあって、あんまり儲からないんですね。
そこで各社実行支援と呼ばれるような下流領域まで支援の手を広げてきました。(基幹システム構築とかそのあたりですね)
この実行支援の領域ってかなり人手が必要&そこまで個人のスキルが求められないんです。
なので各社が未経験やら第二新卒やらで使えそうな人材をこぞって取り合っているというのが売り手市場が成り立っている理由です。
ファームの従業員数が桁違いに多い
ではそんなコンサル市場の中でなぜアクセンチュアが狙い目か。
それは単純に日本支社の在籍人数を見てもらえば分かるかと思います。
デロイト | 約4,000名 |
PwC | 約8,000名(グループ全体) |
ベイカレント | 約2,000名 |
アビーム | 約3,000名 |
アクセンチュア | 約15,000名 |
この凄さが分かっていただけるでしょうか…?(笑)
在籍人数=採用人数というわけではないですが、おおよそ採用数と相関があることは自明かと思います。
各社で求められるスキルに多少の差はあるものの総合系ファームであれば、そこまで変わることはありません。
ただここまで在籍人数が変われば採用のハードルも落ちてしまうというのがアクセンチュアに就職しやすい要因になっています。
採用に積極的でオファーがひっきりなしにくる
私が転職活動を行っていた時もアクセンチュア(ベイカレントも)は非常に採用に積極的というのが分かります。
それは逆オファー系サイトのビズリーチに登録するとひっきりなしにオファーの案内が来るからです。
私が実際に転職活動を行っていたのは3か月ほどですが、100通弱は最低でもオファーを頂いています。
採用担当の方のお名前などを出してしまうのは気が引けるので、少しぼかしますが実際にアクセンチュア採用担当の方から以下のようなオファーを何回か頂いていました。
度々のご連絡、恐れ入ります。アクセンチュア採用担当の○○です。
先日、スカウトメールをお送りさせて頂きましたが、ご確認頂けましたでしょうか?
少しでもご興味をお持ち頂けていましたら、という期待を込めて、再度ご連絡をさせて頂いております。
添付のポジション以外にも、○○様に見合ったポジションをいくつかご提案できるかもしれません。
もちろん現時点での転職意志はなくても構いませんので、ぜひお気軽にご返信をいただければと存じます。
逆オファーを頂けるのは選考を受けるうえでも大きな強みですので、リクルートダイレクトスカウトなどの大手転職サイトは登録しておくと良いと思います。
割とレジュメ見られているので、悪印象にならないためにもしっかり埋めておきましょう。
アクセンチュア以外の様々なファームから逆オファー来て楽しいですよ!
→リクルートダイレクトスカウトに登録するコンサル中途転職では強み+活躍イメージがないと厳しい

最後になりますが、未経験でコンサルへの転職をする際に気を付けていただきたいのは、自分の強みだけで押し通そうとしないことです。
前職の経験をアピールしたくなるのは分かりますが、基本的に突出した経験でなければ、それほど効果はありません。
むしろ面接官は前職の経験よりもコンサルとしてキャッチアップが出来るかを見てきます。
面接に臨む際には前職の経験をアピールしつつも謙虚な姿勢で、キャッチアップをする意気込みを見せるのが良いでしょう。
面接官に現場で活躍するイメージが湧けば、基本的には選考通過して内定という形になるかと思います。
あくまでコンサルとしては未経験というのを頭の片隅にいれつつ選考に挑戦してくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!