昔からよく言われることで、ベンチャーは会社として未熟でいつ倒産するかも分からない。
そんな会社に勤めるくらいなら、大企業で安定していた方がいい。
こんな考え方の人がまだまだ多いようです。
この考えに対して経験者として思うところがあるので、経験者の立場から少し語れればと思います。
「ベンチャーやスタートアップに転職するのはやめとけ」という指摘。
大手→スタートアップを経験した私としても実は一理あると思っています。
入社してすぐに、「このままいけば資金がショートして倒産する」という事実も知りましたし、労働量はとんでもないのに給料は大手に居たころより200万くらい下がりました。
私自身この経験を通して、ベンチャー就職・転職に関するメリット・デメリットがある程度見えてきたので、本記事にてお伝えできればと考えています。
結論:中途で逃げのベンチャー転職ならやめとけ

逃げのベンチャー転職ならやめとけ、攻めの転職なら一考の余地あり
前置きが長いのは個人的に好きでないので、結論から申し上げると上記に帰結します。
詳しくは後述しますが、逃げのベンチャー転職は推奨されるものではないです。
「逃げ」とはつまり大企業で活躍が出来ているわけではないが、ベンチャーなら活躍できるだろうという思考です。
一方自分のスキルを伸ばしたい、市場価値を上げたいという志向の転職であれば、お勧めできると個人的に考えています。
もちろんこれは個人の主観も少なからず入っていますが、そのような判断に至った理由も併せて記述しておりますので、是非次章を参考にしてください。
逃げの転職ならベンチャーはやめとけと考える理由

逃げのスタートアップ転職はやめとけと考える主な理由は恐らく入社しても活躍できず、行き詰まるからです。
あなたのことを何も知らない立場でこのような断言をしてしまい大変恐縮ですが、大手出身者だからベンチャー企業で活躍できるというのは全くの勘違いです。
こういう誤解をもったままスタートアップへの転職を希望される方も多いですが、なぜこのような誤解が起きるのかを少し掘り下げていこうと思います。
ベンチャー=レベルが低いと勘違いしている
大手出身者はベンチャーは総じてレベルがそれほど高くないと誤解している節があります。
これは全くの誤りで優秀な社員の多いベンチャーは無数にあります。
恐らく就活の時の大企業神話のイメージがいまだに強く、ベンチャー=ただのうだつのあがらない中小企業のような捉え方をしているせいでしょう。
近年はスタートアップと呼ばれる急成長を図るベンチャーのような企業も多く、マッキンゼー、ゴールドマンサックス、Googleなどの精鋭達がこぞって転職してきています。
東証一部の人気企業にいたというだけではあくまでスタート地点でそれほど厚遇されるわけでもないことに注意が必要です。
会社の看板で自分の実力を正確に把握できていない
もう一つは会社の看板と自分の実力を混同しているパターンです。
大手にいたときは自分は優秀な営業だと思っていたが、ベンチャーに移った瞬間に受注出来ないなどのパターンはザラです。
大手にいたときは会社の看板で下駄をはかせてもらい、多少レベルが低くても受注が出来ていましたが、ベンチャーに転職した以上自分の実力のみで営業を行う必要があります。
そこで初めて自分にはそんなに実力がないことに気づくわけです。
大手にいる間は自分自身のスキルを正確に見抜くことは難しいですが、この危険性を認識しておくだけでも勘違いは大きく減ります。
上記のような思考に陥っているのであれば、即刻ベンチャー転職を諦めるべきです。
逆に「自分のスキルを高めたい」,「今の自分がどこまで通用するのか試してみたい」という謙虚な気持ちでの転職なら転職後もきっとうまくいくはずですので、おすすめできます。
次は大手からスタートアップなどに移るうえでのメリット、デメリットについて解説します。
大手→ベンチャー、スタートアップに転職する際のデメリット

まずはベンチャーやスタートアップに転職するデメリットを確認しておきましょう。
一時的に年収が下がる可能性がある
まずはなんと言っても、「一時的に」給料が下がることがあります。
ここであえて一時的にと書いたのは長期的にはベンチャーの給料の方が上回る可能性があるからです。
ベンチャーは本当に文字通り実力主義です。
大企業なら一部の外資系を除いて考えられませんが、20代で年収1,000万を超えている方も多くいます。
自分の実力を試したい方にとってはこれ以上ない環境です。
長時間労働は覚悟する必要がある
もう一つは包み隠さず言うと、長時間労働を覚悟する必要があることです。
基本的にスタートアップでは社員の数と業務量がバランスされていません。
常に社員数以上の業務量があることが普通です。
そんな環境で働くのですから、長時間労働は基本的に多くなります。
「残業代が出ないなら、長時間労働なんてしたくない」という場合も多いかと思いますが、自分のスキルアップのための勉強期間と割り切れないとベンチャーに転職すると苦しむ印象です。
大手→ベンチャー、スタートアップに転職する際のメリット

少し厳しいデメリットを提示しましたが、もちろんメリットも大きいのがベンチャー転職です。
具体的な例をいくつかご紹介します。
0→1のフェーズを体験できる
これにワクワクしない方はいないのではないでしょうか?
ベンチャーではまさに0から1を作っていく初期のフェーズを味わうことが出来ます。
大企業ではなかなか体験しにくいフェーズで会社全体の一致団結感もあって非常に楽しいです。
ベンチャーの日々は毎日がジェットコースターのようと表現されたりしますが、まさにそんな感じのワクワクを味わうことができます。
裁量があり、幅広い業務経験を積める
ベンチャーでの裁量は大手の比でありません。
営業で入ったとしても人事のことをやるかもしれませんし、マーケティングで転職したとしても営業をするかもしれません。
そういった多様な経験を圧倒的な裁量をもって推し進めることが出来るのはスタートアップの特徴です。
自由な働き方ができるところもある
企業によっては非常に柔軟な働き方が出来る場合があります。
大手のように多くの従業員を監視する必要もないので、割とそこはざっくりしている企業も多いんですよね。
実際に私が転職したスタートアップもコアタイム無しのフレックスでリモートも出勤も個人の自由です。
真の意味でフレキシブルに働けるのはスタートアップ転職の大きな魅力の一つです。
ストックオプションで資産を築ける可能性もある
最後はストックオプションをもらえる可能性があるということです。
上場を目指す会社に初期メンバーとして入社すると、ストックオプション付与の可能性があります。
上場時の時価総額によっては1億を超えるパターンも多く、これだけでだいぶ資産形成が進みます。
ストックオプションで一発を狙うのも非常に面白いかもしれませんね。
上記がスタートアップへ転職するメリット・デメリットです。
メリデメを鑑みて自分の適正に合うのかを慎重に判断してみてください。
【体験談】ベンチャーに転職して私が今何を思うか
ここまで散々よく言われるようなメリット・デメリットなどの解説をしてきましたが、実際に転職した私が2,3か月経って今何を思うのか?
結論から申し上げると、「転職して本当に良かった」です。
もちろん成果が求められる環境で成果が出ないときは本当にしんどいです。
ただ、そのしんどさ以上にもがき苦しむ中で自分の成長が感じられて個人的には満足しています。
弊社はIPOも狙っている企業ですので、ストックオプションの付与も密かに楽しみにしています…(笑)
SOが付与され、無事上場までもっていくことが出来れば、残りの20代はフリーランスで旅をしながら過ごしてみようかな?みたいな大企業にいたころは描けなかった夢も出来ました。
割と実現可能な夢を追いかけながら、努力する日々は個人的に最高です。
是非あなたにも勇気を出して挑戦してみてほしいと思います。
ベンチャー転職を成功させるも失敗させるもあなた次第
ここまで大手→ベンチャー転職に関して説明してきました。
私の持論ですが、20代はとにかく自分が活躍できる場所を探し続けるべきだと考えています。
今ご自身が40年後もその企業で働きたいと思っているのであれば別ですが、そうでないなら一度チャレンジしてみても損はしません。
大企業にいた経歴があれば、またいつでも大企業には戻れます。
挑戦するなら今一歩を踏み出すべきだと個人的には考えています。
その先で成功させるか、失敗するかはあなた次第です。
どうせ一度きりの人生、後から悔やむことにならないように挑戦してみませんか?
最後まで読んでいただきありがとうございました!