新卒就活をすると多くの方が経験するこの問題。
もちろんこの問題に正解はなく、最後はあなた個人のキャリア観に沿った選択をすることになります。
とはいえ、自分の情報だけでは判断できないためにこの記事を読んでくれていると思うので、
老婆心ながら5年ほど先輩になる私からアドバイスが出来ればと思います。
後ほど詳しく説明しますが、私自身は新卒で大手、中途でベンチャーに転職した人間なので割と公平な目線で比較してお届けできるかと思うので是非参考にしてください。
新卒で就活をすると多くの方が経験する「ベンチャー or 大手企業」問題。
それまで大学生活を謳歌していたあなたがいきなりこの問題に直面すれば対応に困るのも当たり前です。
私自身も社会人になってから大手もベンチャーも経験して、どういう選択肢がより正解に近かったのか初めて分かる状態です。
私の結論としては新卒時点では大手企業に就職をする方が良いと考えていますが、この記事を読んでくれているということはベンチャーへ気持ちが傾いているということでもあると思います。
決してベンチャーが悪いというわけではないので、是非最後まで読み進めてみて自分の意志で判断してみてください。
それでは早速見ていきましょう!
【体験談】年収1千万を捨てて、ベンチャーに中途で就職した話
その後、「やりたいことと違う」という理由で小さな会社に転職しました。
今この記事を読んでいるあなたにとっては、どんな人が書いているか気になるところかと思いますので、簡単に私の体験談を記しておきます。
私は都内大学→大手経営コンサルティング会社(新卒)→Saas系スタートアップ(社員20名程度)と転職をしてきました。
転職をしたのは2年3か月経ったあたりのことです。
今大人気のコンサルなので、早ければ20代、遅くとも30までいれば1千万は確実にもらえる会社でした。
そんな私が転職を決意したのは、ありがちですが本当にやりたい業務内容ではなかったからです。
転職をする際はベンチャー1本に軸を絞り、メガベンチャー2社と小さめのベンチャー2社を受けました。
結果的には上記のうち3社から内定をいただき、そのうち内定を頂いたメガベンチャーは24歳にして700万近いオファーを頂いていたので、少し迷った面はありましたが、本当にやりたいことを実現するため今の会社に決めました。
私の身の上話はこのあたりにしておきましょう
そんな大企業→スタートアップを経験した私が出来るだけ中立的な立場でこの記事は書いているということをご理解いただけると幸いです!
結論:新卒でベンチャーに行くな!中途で転職しろ!

重ねてになりますが、社会人の私としての結論は「新卒でベンチャーには行くな。中途で転職をするべき」というものです。
あくまでベンチャーで働くことが悪いというわけではなく、ベンチャーに行くなら間違いなく一度大手企業を挟んだ方がいいというのが私の結論です。
結論に至った理由は以下の通りです。
・教育環境が整備されていない
・転職の際の選択肢
新卒ゆえに年収面で搾取される
まず年収面で搾取されやすいのが新卒ベンチャー組です。
月額で見ると初任給は大手に勝っていることも多くあり、「なんだ、ベンチャーといっても割と給料いいじゃん」と安易に考えているのであれば要注意です。
大企業であれば当たり前のように福利厚生がついていますが、ベンチャーでは福利厚生の制度が整備されていないことが多々あります。
若手の内であればまだそれほど差は大きくないのですが、これが30代に差し掛かると本当に倍くらい年収が開いたりします。
特に新卒ベンチャー組は自分自身の市場価値を分かっていないため、経営者としてもコストを抑えやすくなってしまいます。
一度大手企業に就職しおおよその価値が分かれば、年収に違和感を気づくことが出来ますし、最悪再度大手に戻ることも可能です。
教育環境が整っておらず、新卒が活躍できる場ではない
ベンチャーなら圧倒的成長が出来るというのは幻想です。
そもそもベンチャーには教育制度というものがなく、上司も部下の独り立ちにわざわざ手を貸してくれません。
ベンチャーは人数が少ない分、即戦力というのが前提です。
そんな場で教育などもちろんあるはずなく、社会人スキルも未熟な新卒は戸惑うことになります。
圧倒的成長というのは元々超絶ハイスペックだった一部の新卒のパフォーマンスを切り取ったものだということはしっかり理解しておきましょう。
基本的に社会人スキルの基礎もない方に圧倒的成長は見込めません。
ベンチャー→大手の転職は難易度が高め
転職する際の話ですが、ベンチャー→大手企業は比較的難易度が高くなります。
もちろん第二新卒などでポテンシャル込みの採用だとその限りではないのですが、それを過ぎるとベンチャーから移れる大企業はかなり絞られるイメージです。
逆に言うと、大企業→ベンチャーは比較的難易度が低いです。
今の時代、一生一つの会社に勤めあげるかは確証を持てないはずなので、転職のことまで見据えておきたいです。
これらが新卒ではベンチャー企業をやめとけと私が思う理由です。
そうは言っても、働くことのイメージが湧きづらいと思うので、ベンチャー企業の働き方のリアルをお伝えします。
現役社員が語るベンチャーの働き方のリアル

この章では実際に現役社員の私がベンチャー企業の働き方のリアルをお伝えします。
割と包み隠さず、話すので参考にしてください。
働き方はどんな感じか
もちろんある程度はハードワーク。
具体的には9:00~21:00がずっと平日は続く感じです。
私はコンサルである程度激務耐性があるが、新卒で入ると結構しんどいかもしれない。
土日もたまには残業することあるので、休みをちゃんと欲しいという方には向かない。
収入はやはり低いのか
ここはそこまで低くないと思う。
前職のコンサル時代がかなりもらっていたので、前職からは落ちるが、社会人3年目で500万弱。
私の会社は新卒なら300万程度になると思います。
大企業を経て、ベンチャーに転職したので少し下駄履かせてもらっている感はあり、もし私が新卒でこの会社に就職していた場合は今は400万弱になっている気がする。
あらためて大手の信頼というのは転職の際に強い。
会社の雰囲気はどうか
会社の雰囲気はすこぶるいいです。
やはり会社の人数が少ないだけあって、みんなの顔をしっかり認知出来ているし、ブラックではないアットホーム感があります。
会社の飲みもすごく楽しいので、ここは本当に間違ってなかったなと思うポイントです。
これからどんどん人数が増えていくフェーズでIPOも狙っているので、会社の雰囲気としては全体的に明るい。
転職についてはどうか
転職市場が活況ということもあり、転職先のオファーは悪くないです。
ここで注意したいのは、私は一度大企業を挟んでスタートアップに在籍しているということです。
現職での働きも多少は評価されているでしょうが、やはりまだまだ評価ポイントとしては前職の経験が上がることも多いです。
ベンチャーの経験だけであれば、割と転職先は狭まってくる気はします。
ただ最近はスタートアップ界隈も資金調達などが活発で引く手あまたなので、ベンチャー界隈を渡り歩くつもりならそれほど悪くないという印象です。
ざっと所感を書いてみましたが、イメージ通りでしょうか?
ベンチャーに入社して3年後にあなたが見る景色は大体こんな感じかと思います。
新卒でスタートアップに行くなら、絶対にこれだけは注意して見てほしい。

ここまで読んでまだベンチャーに惹かれているあなた。
あなたはきっと生粋のベンチャー気質なのかもしれません。
「絶対大企業に行け!」というのは本記事の趣旨ではないので、その判断は尊重します。
しかし、ベンチャーとは名ばかりのただ中小企業に引っ掛からないためにも一つだけ注意して見てほしいポイントがあります。
それはVC(ベンチャーキャピタル)が出資をしている企業かどうかという点
ベンチャーキャピタルとは上場前のベンチャーに出資することで成長した際に、大きな利益を上げる会社です。
VCが出資している会社ということは将来性があり、プロが今後も成長を見込んでいるということです。
VCが出資していれば全てがいいベンチャーというわけではないですが、ただの中小企業に引っ掛かることはかなり少なくなるはずなので、注意して見てください。
ベンチャー就職については先輩の情報を集めるのが一番
ここまで新卒でのベンチャー転職について触れてきましたが、結局は社会人の先輩の意見を求めるのが最善だと思っています。
大学生同士で話しても、そこの知見はあくまで大学生のものです。
社会人から見ると大変失礼ですが、「まだまだ甘い」という場合が多いです。
頼れる先輩がいるのであれば、その先輩に話を聞きにいってもいいですし、いないのであれば有名な無料OB訪問サービスなどを使ってみてもいいと思います。

OBトークなどはOBが顔出しで話を受け付けているので、自分が迷っている企業の先輩に話を聞きにいくのも面白いと思います。
どちらにせよ大学生の仲間内では解決しない問題なので、このタイミングで社会人の先輩を頼りましょう。
OBトーク公式URL
新卒でベンチャーには絶対行くな!の真意
この記事では「新卒ではベンチャーに行くな!」という論調で話を進めてきました。
しかし、本記事で伝えたいのは「圧倒的成長」「裁量権のある」「20代で1,000万」というような甘い言葉につられてベンチャー就職を選ぶことがないようにということです。
人生で一度の大切な新卒切符。
どう使うのもあなたの自由ではありますが、よく考えて使うことをおすすめします、
どういう判断をされたとしても、あなたが有意義な社会人生活を過ごせることを願っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました!